いい家の条件 4 


いい家の条件 4

床下換気のいい家

 家にとっても、足元はとても重要です。いくらいい材料を使った、住み心地のいい、美しいデザインの家を建てても、地盤が軟弱で基礎が傾いたり、床下の土台が腐ってきたりしていたら、長く住み続けることは不可能となります。1995年の阪神淡路大震災のときも、全壊した多くの家で、土台周りの腐食を多く見る機会があり、その状態にびっくりしました。

1. 土台に使う材料

 土台に使う木材は ひのき・米桧・ひば・米ヒバ 、
 JISに定める土台用加圧式防腐処理木材、
 JASの保存処理木材がなどが一般に用いられます。
 しかし、いくら薬剤処理をしていても、床下の環境が良くない場合は効果がありません。

 これらの木材をいためるのは木材腐朽菌とシロアリ喰害です。

 右の写真はシロアリに喰害された木材です。
 切り口だけ見ると喰害の有無がわかりません。
 (建築資料研究社 コンフォルトNo.33より抜粋)



2. 腐朽菌

 腐朽菌が育つ条件 
 @ 適当な温度: 3度〜45度、とくに30度前後。
 A 酸素: 空気がないと生きられない。水に浸かっている場合は空気がないので木材は腐らない。
 B 栄養分: 糖分・窒素化合物・リグニンなど これらは木材に含まれています。
 C 水分: 大気中の湿度85%以上。 木材の含水率25%以上。 つまり木材の含水率25%以下なら腐らない。
 少しの水分が腐朽菌を繁殖させます。水分が多量にある場合はカビが発生します。

 床下の湿度が上がりやすい条件
 @ 地面から上がってくる水蒸気: 床下の地盤に含まれる水分が蒸発してきます。
 A 外部から侵入してくる雨水: 床下と周辺地盤との高さが少ない。換気口の位置が低い。
 B 部屋の中から降りてくる水蒸気: 冬場には室内の床が湿度が高く、暖かいため、地面に近くて低湿低温の床下に水蒸気が働く。この時、断熱材や防湿シートが下手に敷いてあると、結露して水がたまっていく可能性がある。

 C 床下の給排水管からの漏水: 施工精度の悪さ。老朽化。

 最近、1階台所の床面がブヨブヨしているという連絡をうけて補修した軽量鉄骨プレハブ住宅の基礎周りです(築10年以上)。 基礎の上部分からわずかに水が染み出ています。 床下換気口も低すぎて地盤の土と同じ高さにありました。これでは雨量が多いときには水分が床下に入ってきます。 












流し台を外して、壁面と床面をめくってみたところ、基礎に染み出た水の原因は、流し台の古い給水管(グレー部分)の劣化からきたひび割れでした。
 右の写真のように新しい給水管(ブルー部分)に取り替えましたが、鉄骨プレハブ住宅の軽量鉄骨の土台は、錆びきっていました。 
右下の束部分の木材はぼとぼとに濡れて、かびが発生しています。
(根太の上下で2枚の写真を貼り合わせ)






 床下はやはり湿気で、束や大引きが腐りだしています。
 なんと束石は、ブロックを使っているので、束の長さもまちまちです。

 大手ハウスメーカーの建物にしては、あきれるほどお粗末です。(管理不足!)



先ほどの床下の湿度が上がる条件をすべて満たしているようです。


3. 床下の換気(住宅金融公庫「木造住宅共通工事仕様書より抜粋)

 床下は、地盤面からの湿気の蒸発などにより湿気が溜まりやすい場所となり、ナミダタケ(寒冷地)やワタクサレダケ(温暖地)による被害をもたらしている。これらの木材腐朽菌は、乾燥に弱いので床下の換気が充分できるように下記の点に注意して換気孔を設ける必要がある。

@ 床下のコーナー部は、換気不足(湿気のこもり)になりがちなのでその箇所に換気孔を設けるのが効果的である。
A 床下が常に乾燥している状態を保つために換気孔はできるだけ高い位置に設ける。
B 外周部基礎の換気孔から雨水が流入しないように、換気孔下端は外下がりに勾配をつける。
C 間仕切りの下部が布基礎の場合は、通風・点検のために換気孔を必ず設ける。
D 基礎を強固に保つため、換気孔周りは斜め筋などにより有効に補強する。

 


床下防湿
 床下地面全面に住宅用プラスチック系防湿フィルムに適合するものまたは、これと同等以上の効力を有する防湿フィルムで厚さ0.1mm以上のものを敷き詰める。なお、防湿フィルムの重ね代は150mm以上とし、防湿フィルム全面を、乾燥した砂、砂利、またはコンクリート押さえとする。




 参考図として、下にベタ基礎の構造図をのせましたが、防湿コンクリートはこの底盤の上に、さらに防湿フィルムを敷き込み押さえコンクリートを施工します。
 コンクリート自体は、経年的にひび割れが発生し、地盤からの水蒸気があがることと、コンクリート自体の、水分が放出されるからです。また、コンクリートに結露も発生します。
 つまり、ベタ基礎だからといって、防湿コンクリートを施工していないと、床下が乾燥しているとはいえません。





















防湿コンクリートの施工例
 
 砕石転圧した土間に防湿フィルム(厚さ0.15mm)を
敷き込みます。
 
 雨水の流入を防ぐため、外部のGL(予定地盤高さ)より高く、コンクリートを流し込み、金コテで押さえます。厚さは8cm。鉄筋は必要ありません。




 コンクリートを全面に打ち込みました。
 こうすることで防湿フィルムの保護と、床下の木材の切りくずやほこり・ごみなどを、掃除しやすくなります。
 床を仕上げる前に、木くずを掃除しないと、シロアリのえさになります。




 床下地を施工中です。
 床下からの湿気が上がらないため、木材の腐りを防ぎ、シロアリの予防に対しても効果的です
 このようにしてウチの会社では新築時に、防蟻剤を使用することはないんですが、シロアリの被害にあったという事例はありません。






基礎、特に床下の施工状況が悪い家をよく見ます。
以前、坪単価100万円以上の、豪華な邸宅の床下に
数センチの水がたまりつづけていることの
調査の依頼をうけたことがあります。
原因は浴室の排水管の接続不良で、
洗い場部分の床下から、布基礎の隙間を通って
リビングの床下に漏水している状態でした。
浴室内を全面改修することで改修しましたが
上物に比べて基礎の施工はズサンでした。

通気孔もその配置をあまり考慮せずに
機械的に取り付けていることが多く、
床下の通気・乾燥や、アフターメンテナンスすることに対して
うまく機能できていない住宅が、多く見られます。

最近、床下の防蟻剤や木材防腐剤に含まれる化学物質が
室内に侵入し人体に悪影響を及ぼすことが問題になっています。
これからは目に付かない床下の環境をぜひ重要視してください。




   



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